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2015年12月

[No.58]大利小学校に行きました!

更新日2015年12月09日

師走、慌ただしい時期になりました。

お元気ですか!

まどかぴあのスタッフも大忙し、みんな走り回っている感じです。

 

私は先日、まどかぴあアウトリーチ事業のひとつ、学校アウトリーチの行われている大利小学校に行ってきました。

久し振りの青空の下、運動場にはいくつもの野焼きの炎が立ち上って、6年生の生徒さんたちの歓声に包まれていました。

「まどかぴあ芸術教室 野焼き体験」です。

まどかぴあの生涯学習センターの講師でもいらっしゃる井上誠司先生の指導のもと、

それぞれが作った土器が火の中に丸く並んでいました。

火の様子を皆で確かめながら出来上がりを楽しみにしている様子が感じられ、ほっとしたことです。

 

井上先生は、

「子どもたちは、火を熾したことがない。家にマッチがないという子もいますよ。マッチをすることから教えて、火を熾す、そして薪をのせてこうして野焼きになるわけです」

「子どもたちには焼き物について考えてもらいました。トイレの便器などたくさんのものが身の回りにあるということ、セラミックもそうですね」

「この芸術教室は野焼きだけではありません。事前学習も行います。市役所のふるさと文化財課の担当者から人面墨書土器について学ぶことから始まります。この大野城の歴史を学び、その人面墨書土器を自分たちで作って焼く、本当にいい学びになると思います」

と話しながら、走り回ってそれぞれの野焼きの火の加減をチェックして回っておられました。

生徒さんたちの声は「楽しみです」「私の作ったのはこれです」「火を熾すのがむずかしかった」「でも、おもしろい」などなど、野焼きの炎を囲んで話も弾んでいました。

人面墨書土器は、炭で人の顔をかいた土器のこと。

大野城市では仲島遺跡の御笠川氾濫原から3点の人面墨書土器が見つかっているのです。

奈良時代から平安時代に見られる人面墨書土器、大利小学校の生徒さんたちの描いた顔の表情がその頃のものとそっくりなのです。立ち上る煙を見ながら、時代を超えて同じような土器がこの大野城市の学校で作られていることに不思議な感動をおぼえました。

野焼きの後は冷却して出来上がり、この人面墨書土器をお家に持って帰って、家族の方々と歴史についてまで話が弾むといいなあと思いました。

また、この日は、学校アウトリーチでダンスの指導に行った御笠の森小学校で、音楽発表会とともにダンスが披露されるということでまどかぴあの担当者も走り回っていました。

 

まどかぴあではこうして学校をはじめとしてコミュニティセンターや病院、施設などへ様々な文化を届けに出掛けています。ご要望をお待ちしています。

 

暖冬といわれながらも、寒さはやってきそうです。

お風邪を召しませんように。

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